指導者として、「熱中症」について考える

熱中症 息子を応援

こんにちは、救急救命士の資格を持ち、休日は子供たちに野球を教えている『ぜっけい』です。

5月21日に気象庁の発表した3か月予報で、今年の夏は全国的に例年より平均気温が高いと予報されています。

  • 暖かい空気に覆われやすいため、向こう3か月の気温は全国的に高いでしょう。
  • 前線や湿った空気の影響を受けやすいため、向こう3か月の降水量は西日本と沖縄・奄美で平年並か多いでしょう。
引用元;気象庁

私自身も地域のスポ少で子供たちに野球を指導していので、この時期になると、指導よりも子供たちが熱中症にならないか様子を見ることに神経をかなり使います💦

このブログでは、熱中症の症状や予防策、子供の特徴などを紹介し、これから本格的な夏のシーズンを迎える上で少しでも指導者や保護者の方の役に立てられたらと思っていますので、ぜひ最後まで読んでください🙌

熱中症とは

近年、熱中症による救急搬送患者が全国的に増加しており、メディアでもこの時期になると、熱中症について特集が組まれたりと、皆さんにとっても身近なものとなっているのではないでしょうか。

そもそも、熱中症とはどのような状態のことなのかを先に説明すると、

高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節 機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態』

引用先;厚生労働省

とのことです。

ここまでは知っている人も多いのではないでしょうか。

では、指導者として熱中症の何を知っておくべきだと思いますか?

それは、熱中症症状の段階を知ることです。

これを知っておくだけで、早い段階で体の異変に気が付くことができ、適切な対処を行えば改善できる可能性が高くなります。

熱中症を滝と考えた場合、一度滝の入り口に差し掛かると、流れも速く戻ることができずに滝つぼに落ちていくだけです。でも、この先に滝があると何かの異変で気が付ければ、何かしらの対策を取ることで、滝つぼに落ちることはなくなるでしょう。

熱中症の初期症状の段階は、まだ滝に差し掛かる前の状態でということです。

熱中症の症状と対策

重症度症状対策
軽症めまい
・立ちくらみ
・こむら返り
・手足のしびれ
日陰や涼しい場所へ移動
安静
冷やした水分や塩分の補給
中等症頭痛
・吐き気、おう吐
・倦怠感(体がだるい)
・集中力や判断力の低下
日陰や涼しい場所へ移動
安静
冷やした水分や塩分の補給
衣服をゆるめる
重症意識障害(受け答えや会話がおかしい)
・けいれん
・運動障害(ふらふらして歩けないなど)
・体が熱い(汗が出ない)
日陰や涼しい場所へ移動
安静
衣服をゆるめる
※水分は自分自身で飲めない場合がほとんど

これらの症状についてはあくまで参考で考えています。

基本的に子供は自分自身の異変に気が付きにくく、指導している時に、いつもと比べて元気がないや様子が変だと感じたら、すぐに休憩や水分補給をするように促すようにしています。

また、水などで湿らせたタオルを上からかけてあげた後にうちわで仰ぐことで、冷却効果が高まるので、安静にさせたり水分を取らせたりするのと同時並行で行っています。

大切なことは、先にも書いたように、早い段階で異変に気付いて対応することです。中等症や重症、また自分自身で水分補給ができないような症状の場合は、早期の病院受診が必要です。

子供の特徴

子供は大人に比べて、体が小さく、地面からの熱を受けやすいということをまずは考えておく必要があります。私たち大人がこの程度なら大丈夫だと思っていても、子供たちはもっと過酷な環境で過ごしていることとなります。

また、子供のうちは汗をかく機能や体温を調整する機能が大人と比べると未熟ということも認識しておく必要があります。

そして、子供は症状をうまく伝えることができないという前提で付き合っていくことも大切です。

熱中症の予防策

  1. のどが渇く前に適度な水分補給をとる(適度な休憩時間の確保)
  2. 締め付けの少ない服装と、帽子の着用
  3. 生活習慣を整えて、栄養バランスのとれた食事を心がける
  4. 日頃から外で遊び、汗をかく練習をする

1については、練習をひとつのメニューで区切るのではなく、メニュー途中であっても、時間で区切れば計画的に休憩時間を確保することができます。

2については、服装を工夫することで改善できます。

ちなみに、私の指導している野球は昔から「重ね着」のスポーツです💦「靴下も2枚、上着も2枚」とケガを予防する観点では有効ですが、熱中症対策として考えた場合、ちょっと疑問に思います🤣🌀(最近はこの時期の練習は半袖、半ズボンで練習をするチームも増えてきています。)

3,4については各家庭で行ってもらう内容になるので、指導者として対策をとることは困難です。各家庭によって、生活リズムや方針が違うので、無理強いすることもできません。(本音はやってもらいたいですが…)

スポーツを楽しむ子供たちのために

子供たちの環境を整えるのは、大人である私たちの仕事であると思います。

練習メニューや練習時間の工夫、服装や余剰水分の準備などをすることと、子供たちの特徴を理解することは、子供たちが元気にスポーツをする上ではとても重要だと思います。

これからの時期は、指導者が指導以外にも気を配らなくてはならず、普段よりも神経を使いますが、子供たちの笑顔のために頑張りましょう!!

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